VRChatは基本的に一人称視点でプレイするゲームですが、人によっては視点移動で酔ってしまったり、自分のアバターの動きを客観的に確認したいと感じたりすることがあるかもしれません。
VRChatで三人称視点に切り替える方法には、特別なツールを導入せずとも標準機能で実現できる簡易的なものから、専用のアバターギミックを導入してより高度なカスタマイズを可能にするものまで、いくつかの選択肢が存在します。
この記事では、VRChatを三人称視点で楽しむための具体的な手順や設定方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
VRChatで三人称視点を実現する3つの裏技
- カメラ機能で簡易的に三人称視点にする方法
- ホロポート移動で移動中だけ三人称視点にする方法
- アバターギミックで本格的に三人称視点にする方法
カメラ機能で簡易的に三人称視点にする方法
VRChatに標準搭載されている「カメラ」機能を使えば、追加のツールを導入することなく、誰でも簡易的に三人称視点を体験できます。
この方法は、あくまでカメラのファインダーに映る映像を三人称視点として利用するもので、ゲーム画面全体が切り替わるわけではありません。しかし「すぐに試したい」「一時的にアバターの動きを客観視したい」といった場合に非常に便利です。
以下に、その具体的な手順と特徴をまとめて解説します。
三人称視点にするための手順
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カメラの固定(ワールドアンカー) カメラを起動して、カメラメニューの「アンカー」という項目を「ワールド」に設定してください。これにより、カメラがその場の空間に固定されます。
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この状態でマウスの右クリックを押しながら「W」キーでアバターを前進させると、固定されたカメラからアバターが離れていき、三人称視点の基本的な視界が作れます。
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アバター追従視点への変更(ローカルアンカー) アバターとの距離感を掴んだら、さらに操作しやすくするため、カメラメニューの「アンカー」を「ローカル」に切り替えます。
こうすることで、カメラがアバターを基準とした相対的な位置を保つようになり、アバターの動きに合わせて追従する、より自然な三人称視点での操作が可能になります。
この方法のメリットとデメリット
この簡易的な方法には、以下のような特徴があります。
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メリット: 最大の利点は、特別なツールが不要で、VRChatを始めたばかりの初心者でもすぐに試せる手軽さです。また、一人称視点でVR酔いしやすい方が、応急処置として使うのにも適しています。
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デメリット: 一方で、三人称視点の映像は小さなカメラ画面の中にしか映らないため、視認性は高くありません。また、操作中は常にマウスの右クリックを押し続ける必要があり、長時間のプレイには不向きという制約があります。
ホロポート移動で移動中だけ三人称視点にする設定
この方法はVRモード限定です。デスクトップモードでは利用できません。
VRChatでは視点を直接変更する以外に「ホロポート移動」という移動方法を利用して、三人称視点に近い体験をすることも可能です。この機能は、特にVR酔いを軽減することを目的として用意されています。
ホロポート移動の設定と操作方法
この移動方法を有効にするには、まずメニューを開き「歯車」アイコンから「快適性」の項目へ進み「ホロポート移動」にチェックを入れます。

ホロポート移動にチェックを入れる
設定を有効にした後の操作は、コントローラーのスティックで行います。スティックを倒すと移動先のポインターが表示されるので、行きたい場所でスティックを離すと、アバターがその地点まで移動します。

ホロポート移動にすると移動中だけ三人称視点になる
ホロポート移動の特徴
ホロポート移動の最大の特徴は、移動中にプレイヤー自身の視点が動かず、アバターだけが目的地へ向かう様子を客観的に眺められる点です。まるでラジコンを操作するように自分のキャラクターを背後から見ながら移動させるため、視界が激しく動くことがありません。
これにより、VR酔いの主な原因となる視覚情報と平衡感覚のズレが抑えられ、酔いやすい方には効果的な対策となり得ます。
ただし、これはあくまで移動している時だけの一時的な三人称視点です。アバターが移動を終えて静止すると、視点は通常の一人称視点に戻るという点を理解しておきましょう。
アバターギミックで本格的に三人称視点にする方法
VRChatでより本格的な三人称視点を実現したい場合「TPS Camera」というアバターギミックの導入がおすすめです。これはBOOTHで無料配布されているツールで、導入するとゲーム画面全体を自由に三人称視点へ切り替えられるようになります。

TPS Cameraの主な機能と特徴
このギミックの大きな特徴は、標準のカメラ機能とは異なり、非常に多機能で柔軟な視点カスタマイズが可能な点です。
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自由なカメラワーク: アクションメニューから、カメラとアバターの距離(Distance)や角度(Angle)追従の滑らかさなどをスライダーで直感的に調整できます。
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障害物への対応: 壁などの障害物にカメラが隠れても、アバターを透過表示して視界を確保する機能があります。
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VRCカメラへの反映: VRChatの標準カメラに三人称視点の映像を映し出すことも可能です。
VRChat内では、アクションメニューからTPS Cameraの項目を選ぶだけで、三人称視点のオン・オフや各種設定を手軽に操作できます。自分の好みやワールドの状況に合わせて、いつでも最適なカメラワークに調整することが可能です。
VRChat三人称視点の方法 比較表
方法 | 概要 | メリット | デメリット・注意点 | おすすめのユーザー |
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標準カメラ機能 | VRChat内蔵のカメラを空間に固定し、ファインダーを通して三人称視点にする。 |
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設定が面倒な方 すぐに三人称視点を試したい初心者 |
ホロポート移動 | 移動時のみ、アバターが動く様子を客観的に見る三人称視点のような状態になる移動方式。 |
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とにかくVR酔いを避けたい方 |
アバターギミック (TPS Camera) |
アバターに専用ツールを導入し、ゲーム画面全体を本格的な三人称視点に切り替える。 |
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本格的な三人称視点で遊びたい方 視点を細かくカスタマイズしたい方 |